英会話で比較表現を使う方法

日本人英語学習者、もといわたしが苦手だったもの、3つ。

❖ 仮定法
❖ 使役文
比較表現 (本稿のテーマ)

前者2つは、以前、別のエントリで説明済。

英会話で仮定法を使う方法

英会話で使役動詞を使う方法

そこで今回は残る「比較表現」について解説。

本稿を読むと、以下のような「やや込み入った比較」ができるようになる。

例)店頭在庫と同じくらい、倉庫にはまだ在庫がある

例)今年のセールでは、去年と同じくらいの客足を見込んでいる

例)彼女は、ブルージーンズよりも、スカートを履いたほうがより美しくみえると思う。

.

比較ができないとビジネス・シーンで不利

.

学校で習った比較表現は、あまり実戦向きではない。

例えば以下。中学でならう比較文。

これはたいていの人が言えると思う。

John is tall, but Bob is much taller than him.

ジョンは背が高い。でもボブのほうがジョンよりもっと背が高い。

.

では、次の例はどうだろうか。

いずれも、今回取り上げる「比較表現」に関連している。

例1)
ここ数年、アメリカの製造業は好調だ。しかし、サービス業はさらに好調である。

例2)
店の倉庫の中には、店内の棚に並んでいるのとほぼ同量の在庫が保管されている。

例3)
我々は、今年の年末セールにおいて、昨年同時期とほぼ同程度の客足を見込んでいる。

.
いずれもビジネスの場でバンバン飛び交う内容だ。

しかしこれらの内容を言おうとして、

以下のような状況に陥ったことはないだろうか。

自分
「えーと…あー…as much as … ん?…あれ?…ん?んんん?!」

相手
「もしかして…Youが言いたいのってこういうこと?ペラペラペラペラ~」

自分
「おー。ヤ―。イエスイエス。」

.

そして残念なことに、

良くも悪くも英語は世界の”共通言語化”している。

だから、

「まぁ、母国語じゃないわけだし、難しいことが言えなくてもドンマイだよ!」

という善意的な助け舟は期待できない。

ことビジネスの場においては、最悪の場合、

こちらの教育レベルを疑われて「終了」である。

.

ビジネス・パーソンは比較が大好き

.

ビジネスの場ではしょっちゅう「何かと何かを比較」する。

在庫量、見積もり、業績、予算etc。

前期比較して今期は~」

今期比較して来期は~」

他社比較して当社は~」

なぜなら、ビジネスの場で交わされる話の多くは、

その時点のスナップ・ショットだけでは”良しあし”が判断できないからだ。

何かと比較することで初めて方向性が見えてくる、というケースが多い。

だから、比較表現はビジネス英語においてかなり頻繁に使用する。

もしこれが日常会話であれば、

頑張って比較表現を使わずとも、ブツ切りの文章でリフレーズ(言い換え)してOKだと思う。

「ぼく 象さん 好き。でも キリンさんも 好き」

けれどビジネス英語を使う人であれば、もう少しちゃんと表現できるようになりたいものだ。

「私は象が好きです。でも、それと同じくらいキリンさんも好きです。」

.

覚えることはたった2つ

.

比較表現を実戦で使いこなすために必要なのは、以下の2つ。

ポイント ①
形容詞や副詞の変化を理解する
ポイント ②
「 than 」や「 as 」 の意味を正しく理解する

.

「as tall as」という表現を例にとると、

上記のポイントはそれぞれ以下のように図示される。

astall_as

「as tall as」ではなくて「as tall」と「as」に分けて理解することが肝要

「as tall as」とひとつづりで覚えてしまっているものを、

「as tall」と「as」の2つに分離して理解する。

以下、まずは前半の「as tall」について説明する。

.

ポイント① 形容詞や副詞の変化を理解する

.

誰しも「比較級」「最上級」という言葉は耳にしたことがあると思う。

tallの比較級は「taller」。最上級は「tallest」。

いわゆる形容詞の活用(変化)パターンだ。

しかし、実はこの2パターンだけではないのだ。

この2つに加えて「as tall」という形が存在する。

これを便宜上「同級」と呼ぶことにする。

図で書くと以下のような感じだ。

tall

比較級、最上級、だけではなく”同級”も存在。

tallに「-er」がついて「taller」(比較級)、

「-est」がついて「tallest」(最上級)になるのと同様、

「as-」がついて「as tall」(同級)に変化する、と心得る。

そして、我らが学校で習った

「as tall as」とか「taller than~」などの

構文チックな比較の覚え方」も、

今日を限りに忘れ去ったほうがよい。

そうしないと、実戦で比較表現を使う際に大きな妨げになる。

たとえば、以下の例文。

我らが教わった「構文チックな覚え方」から逸脱しているが

英文としては、完璧に機能しているし、

むしろ現実ではこういう使い方のほうが圧倒的に多い。

– John is really tall!

– Yes, he is. And Bob is just as tall.

※ as ~ as の形になっていない点に注目
※ 「as tall」が言わば”一つの単語”になっている、と理解する

.

– John is really cute!

– Yes, but I think Bob is cuter.

※ cuter than~ の形になっていない点に注目

.

比較表現を使いこなすうえでまず大事なのは、上図で示した通り

形容詞(もしくは副詞)が「通りに変化する」という点だ。

比較級、最上級、そして、同級。

以上が1つ目のポイント。

つづいて次の項では、

「as tall / as」に登場する2つ目の「as」が何者かを説明する。

.

ポイント②「 than 」や「 as 」の使い方を理解する

.

than や as を、以下のように理解している人はいないだろうか?

✖「than」=「~よりも」

✖「as」 =「 ~と同じくらい」

.

もし、上のような理解をしている人がいたら、

それは大いなる誤解なので金輪際考えを改めよう。

これらの語句に「比較のニュアンス」は備わっていない。

正しくは、以下のとおり。

than
何かと何かに違いがある際に、その比較対象を表すための接続詞

as 
何かと何かが同程度の時に、その比較対象を表すための接続詞

.

例えば。

仮に「than」単独で「~よりも」という「比較のニュアンス」を示せるならば、

以下のような文章が成り立つはずである。

✖ Japan is big than the U.K.

(日本は英国よりも大きい)

.

しかし、先述のとおりthanには「比較のニュアンス」は無い

thanは、単に「何と比較してるの?」という「比較対象を示す」

言わば方向指示器(矢印)のような役割しかない。

つまり「than」が持つ意味は「 >」ではなく「→」というイメージだ。

なので、正しくは、

〇 Japan is bigger than the U.K.

(日本は英国よりも大きい)

.

という具合になる。

「比較のニュアンス」を出すのはあくまで”形容詞”(bigger)の仕事だ。

つまり、

Japan is bigger (日本はより大きいです)

この時点で「比較」はできている。
しかし「何と比較してるの?」が抜けているので
「than」を使って比較対象を明示する。

than the U.K. (比較対象は英国です)

.

繰り返すが「than」それ自体には「比較のニュアンス」はない。

単なる方向指示器(矢印)だ。

和訳の関係で、便宜上「than」=「~より」と訳されることが多いだけ

「than」には「比較のニュアンスがない」からこそ、

other than (= except、~以外に)

different than (= different from、~と違う)

.

といった表現が生まれるのである。

as も同様。

thanが「何かと何かが違う際に、その比較対象を示すための矢印」

であるのに対して、

asは「何かと何かが同じ際に、その比較対象を示す矢印」として機能する。

だから、「same」とか「equal」といった言葉と一緒に使うことが多い。

Your car is almost the same as mine.

(君の車は、ぼくの車とほぼ同じだ)

.

これは、

Your car is almost the same
(君の車はほぼ同じ)

・・・何と比較して?

as mine.
(僕のと比較して)

.

ということだ。

as_than

thanやasに”比較の機能”は備わっていない。ただ「比較対象を示すだけ」だ。

.

また、我らはつい「than you」とか「as mine」のように、

than や as の後には「単語が続く」と思い込みがちだ。

でも実はthan も as も立派に接続詞(文章と文章を繋げる役目)なので、

これらの後にはキチンとした”文章”を続けることができる。

この「than や as を使って文章をつなげる」という意識は、

比較表現を実践する上で欠かすことのできないマインド・セットだ。

.

複雑な比較表現を実戦で使うために

.

上で説明した内容が理解できれば、あとは文章を組み立てるだけ。

「比較」とは端的に言うと「文章と文章を天秤にかける」ことである。

例えば、次の内容を言いたいとき。

日本は、中国から輸入するのと同じくらい多くの製品を、米国からも輸入している

.

まず、これは、以下のような文章を比べていることになる。

as0

で、上で説明した内容を踏まえると、以下のようになる。

as1

そして、英語は「重複」を嫌う言語なので、ダブリを簡素化する。

as2

以上で、めでたく次の文章の完成である。

Japan imports as many products from China as it does from the U.S.

(日本は、中国から輸入するのと同じくらい多くの製品を、米国からも輸入している)

.
既にお気づきのことかと思うが、

前半で登場する「as many」は「形容詞3変化」の話。

manyは「more(比較級)」「most(最上級)」そして「as many(同級)」に三変化する。

上の例文では、”同級の比較”をしているので「as many」を使う。

そして後半で登場する「as」は「比較対象を示すための as(方向指示器)」である。

※少し文法チックに言うと「asは接続詞として左右の文をつなげている」ことになる。

では、次の例。

日本は、米国から輸入するよりも多くの製品を中国から輸入している

.

出だしは、先ほどと同じ。

as0

前回は「as many」と「as」を使ったが、今回は「more」と「than」を使う。

more1

で、最後に化粧直し。

more2

以上で、めでたく次の文が完成。

Japan imports more products from China than it does from the U.S.

(日本は、米国から輸入するよりも多くの製品を中国から輸入している

.

上記2つの例を見て分かるとおり、

従来的な考え方、つまり

「as many as」とか「more than」

このように「ひとつづり」で比較表現を覚えていると、いつまでたっても比較できない。

そうではなく、

「as many」と「as」

「more~」と「than」

このように分離して考える。そうすると実戦で使える。

以下、練習問題。

最終型だけを示しておくので「なぜそうなるのか?」という点を、

上で説明した内容を踏まえ、ご自身で反芻して頂ければ。

There are still as many items in stock as there are on store shelves.

(店頭在庫と同じくらい、倉庫にはまだ在庫がある

.

We are expecting just as many customers for this holiday season sale as we had last year.

(今年のセールでは、去年と同じくらいの客足を見込んでいる

.

I think she looks more beautiful in skirts than she does in blue jeans.

(彼女は、ブルージーンズよりも、スカートを履いたほうがより美しくみえると思う。

.

また、より実践的な例ということで、

このような「比較表現」が実際の会話で使われている場面をピックアップしておく。

.
上の動画では、以下の表現が使われている。

It was not as dramatic as I thought it would be.

今の、私が思っていたより、ドラマチックな感じではなかったわ
=思っていたより、大したことなかったわ

.

ここでは、動画に出てくる黒ドレスの女性が渾身のキメ顔で

「Aloha. I’m back」

と言ったものの、

「思ってたほど劇的な感じにならなかったわねw」

と、友人から突っ込まれている場面。

この例では「not」が入っていたり、

途中に I thought が挿入されていたりと、

ややトリッキーな形になっている。

が、これまでに説明した内容が頭に入っていればキチンと理解できる。

ちなみに、ここで紹介したフレーズは、

It was not XXX as I thought it would be.

(私が思っていたより、XXX ではなかった)

.

という定型表現として使いまわしが可能。

なので、私はこれを丸暗記したうえで、

適宜「XXX」の部分だけ適切な単語に置き換え、日ごろ使用している。

.

あとがき

.

今回の記事は、Shiro Fukahori先生の以下の動画を参考にさせて頂いた。

Shrio先生オリジナルの説明をご覧になりたい方は、以下から視聴可能。

.
お し ま い

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中