英語での会議で困らないために(開催時間変更編)

会議は予定の時間に開始されるとベストだが、そうもいかないのが世の常。

たいてい、誰かしら遅れたり、時には自分が遅れてしまうことも。

また、場合によっては会議の時間そのものを変更せざるを得ないケースもある。

そんな時は、可及的速やかに参加者へ変更通知出したいもの。

しかし、いざ連絡を出そうとして、

「あれ?会議を『前倒す』ってなんて言うんだっけ…?」

となり、急きょGoogle先生に問合せるシーンもままある。

しかし、心中焦っているため誤って「前田雄(まえだ おす)」を検索してしまい、

図らずも声優『前田 雄』さんのホームページにご対面するハメに。

そこでさらに焦って「先延ばす」をググろうとして

「会議 11:00 先のバス 」

を調べた結果、

親切な緑のおじさんにバスの時刻表を提示され、再度嗚咽するハメになる。

navitime

《参考》緑のおじさん。乗り換えルートや時刻表にとても詳しい。

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ちなみに「後ろ倒す」の検索をミスった場合「赤ちゃんの姓名判断サイト」で 「後田雄ちゃんの運勢・運命」を確認することができる。

まだ見ぬ「後田雄ちゃん」の運命も大いに興味深いものではあるが、

今は、目前にせまった会議の時間変更を可及的速やかに皆へ通知しなければならない自身の運命を気にしたほうがよい。

落ち着いてブラウザの「戻る」ボタンを押そう。

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会議変更のための表現は無数に存在する

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会議の時間変更を表現するための言い回しは無数にある。

move / push / bring」 + 「up / back / forward

これらのいずれの組み合わせでも表現可能だ。

それゆえ、自身の中で混乱が生じる。

たとえば、「push」と「forward」の組み合わせ。

push it forward two hours

これはどういう意味になるだろうか。

it(会議)を、forward(前方)2時間pushする(押す)わけだから、

自身の手元から離れていく、つまり、

2時間遅らす(=後ろ倒す

と解釈する方が、少なからずいらっしゃる気がする。

push_forward

しかしこれ実際は

2時間早める(=前倒す)

の意味であり、上のイメージとは真逆の意味になる。

※副詞「forward」 には「前方に」という意味に加え「(日付やタイミングを)早める・繰り上げる」の意味がある

したがい、仮に10分後に迫った会議のスタートを2時間遅らせるつもりで

Can I push it forward two hours?

(2時間前倒していいかな?)

.

と言った時のあなたは、見事にバック・トゥ・ザ・フューチャーしている。

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バック・トゥ・ザ・フューチャーしないために

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かようにも、色々な表現が存在するため、なにかと混乱しがちである。

そのため、自身の中で「定型表現」を「しっくりくるイメージ」とセットで覚えておくとよい。

❖ いちばん覚えやすい表現

Can we start the meeting ten minutes earlier?
(例の会議を10分早く開始してもよいかな?)

Can we have the meeting 30 minutes later?
(例の会議を30分遅く開始してもよいかな?)

.

これが一番シンプル、かつ、最もバック・トゥ・ザ・フューチャーしづらい言い回しだと思う。

early(早い)・late(遅い)の比較級を使い「より早く」「より遅く」の意味にし、頭に「○○分」だけ早い(or遅い)のか、という情報を付け足してあげる。

これが最もナチュラルに覚えられ、簡単に使える気がする。

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❖ 小慣れている感を出せる表現

もし、多少「小慣れた感」を出したいのであれば、以下のような表現も使える。

「前倒す」= push up

「後ろ倒す」=push back

Can we push it up 30 minutes and make it at 10 a.m.?
(例の会議、30分前倒して10時はじまりにしてもよいかな?)

Can we push it back two hours and make it at 1 p.m.?
(例の会議、2時間後ろにたおして午後1時はじまりにしてもよいかな?)

.

ここで覚えておきたいポイントは以下の二点。

① 前倒す/後ろ倒すどちらのケースでも動詞は「push」を使用

② 後に続く副詞で全体の意味を調整

  • 前倒す=繰り上げる=上げる=up
  • 後ろ倒す=後ろへ=back

.

ついつい、

「前倒す」が「up」

なので

「後ろ倒す」は「down」

と覚えてしまいそうなものだが、そうはならないので注意。

push backが正しい。

まぁ、正直、push downと言っても相手に伝わると思う。

単に「通常、そういう言い方はしない」というだけで、先方は

「あぁ。もしやそういう意味で使ってるのかな?」

と解釈してくれるだろう。たぶん。

わたしも一時期「push down」「push down」を連発する先延ばし野郎(しかも使い方間違ってる)になっていた期間があったが、(悲しいかな)誰からも突っ込みは受けず。

それでも、意図は相手方に伝わっていた。

でも、どうせ覚えるなら、正しい意味と用法で覚えておくと◎。

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[中~上級者向け] たまに見かける間違え – 時の副詞句

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日本人英語学習者(中級~上級レベル)に見受けられる間違えが、

push it up by 30 minutes

のように、「by」を入れてしまうケース。

なぜこのようなミスを犯してしまうのかというと、おそらく、

 Net profit has decreased by 15% in the third quarter of 2015

(2015年の第3四半期に、純利益は15%下落しました)

.

みたいな状況で「どれぐらい(程度)」を表すための前置詞「by」が登場するからだと思う。

そのため「30分(という“程度”を表すために)」=「by 30 minutes」(←???)

みたいな使い方をしてしまうのだと思われる。

ただ、push it back 30 minutes の「30 minutes」は”時を表す副詞句“として機能するので、前置詞は伴わず、単体で前出の文章を修飾することができる。

※これを“時の副詞句”と呼ぶ。なお、速攻で忘れて頂いて構わない。

push_it_up

ちなみにこの「”時”の副詞句」、皆さんもあらゆる場面で自然に使っているものだ。

I ate an apple last week.

I will go to a park this after noon.

.

これらで登場する「last week」とか「this after noon」とかが「時の副詞句」である。

時を表す表現にthis / last / next / everyが付くと、これらは「時の副詞句」扱いになり、前置詞は不要になるというルールがある。

だから、

 I ate an apple on last week.

ではなくて

 I ate an apple last week.

.

また、

 I will go to a park in this after noon.

ではなくて

 I will go to a park this afternoon.

.

という感じになる。

いっぽう、this、last、next、everyなどを伴なわない場合はこのルールが適用されないので、

 I will go to a park in the afternoon today.

.

のように、前置詞を入れることになる。

いささか複雑なように見えるが、要は慣れの問題だ。

「前置詞はいらないよ」と、楽な提案をしてくれてるのだから、素直にそれに従う。そのうち、自然と口が慣れる。

ちなみに、上記で「正解」として挙げた以下の二つ。

 I will go to a park this afternoon.

 I will go to a park in the afternoon today.

.

この二つは文法的にはどちらも正しい。

じゃあ何が違うの、というと、

後者のほうは「(午前でも夜でもなく)今日の午後に公園へ行く」という「午後」を強調したニュアンスになる。

つまり、

単に「this afternoon」と一言で済ませることもできるのに、わざわざ前置詞を追加して「in the afternoon」と言っているのだから、そのぶん「午後」を強調していることになる。

ただ、ニュアンスの違いこそあれ、両者が伝えている情報の本質に変わりはないので、さほど神経質になる必要はない。

もとい。

上で挙げた「push it up 30 minutes」も、(last、next、this。everyこそ伴わないものの)慣例的に”時の副詞句”として機能しているので、間にbyなどの前置詞を入れずに使ってOK。

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おまけ

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受験英語に精通した人の中には、

postpone(延期する)

とか

put off(延期する)

みたいな表現を思い浮かべる方もいらっしゃるかもしれない。

この二つについて最後にちょっとだけ見ておく。

まず、postpone。これは、けっこう固い

たとえば「月例の取締役会が延期されました」みたいなアナウンスを相応のクラスの方々にご連絡差し上げる場合。

I humbly announce that the monthly board meeting of March has been postponed up to next Friday. More detailed information shall be provided shortly. 

(三月の定例取締役会が次の金曜日に延期されましたことを謹んでご案内申し上げます。変更後の詳細につきましては、追って速やかにご連絡いたします。)

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みたいな感じで使う。

なので、チームメンバーとのカジュアルなミーティングの場合、postponeは間違ってはないのだけど、語感的に馴染まない。

あと、put offについて。

これも日本人英語話者が「延期する」の意味で使う姿を、環七でプ○ウスを見かけるのと同じくらいの頻度で遭遇するのだけど。

put offの意味は「(やりたくないので)先延ばす」の意味なので、会議を先延ばす際に使うには通常、ふさわしくない。

put offを使うのであれば、例えば、「気の進まないダイエット」とか「辛くて仕方ない筋トレ」を先延ばしする際に使おう。

以下、MACMILLAN 英英辞典より。

put offの意味:

To delay doing something, especially because you do not want to do it
(何かを先延ばす、の意味。とりわけ、その「何か」をやりたくない状況下で使う)

例1)

I was trying to put off the moment when I would have to leave.

私は、(そこを離れたくなかったので)出発の時を先延ばそうとしていました

例2)

You can’t put the decision off any longer.

(これ以上、決断を先延ばしにすることはできないよ(決断したくないだろうけど))

.

もし、会議に絡めてput offという表現を使うのであれば、

例えば、仲の良い同僚に宛てた私信で、

I just put it off cuz I haven’t done my homework yet.

(会議資料が間に合ってないから、いまいま会議延期したわ)

.

みたいな「ネガティブなニュアンスの延期」を伝える際に使う。

.

お し ま い

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