日本で子供をバイリンガルに育てる方法

現在5歳になる娘は、ここ香港でインターの幼稚園に通っている。

英語に関しては日常会話をソツなくこなし、そこそこ文字も書けるレベル。

日本語は、5歳児なりに喋れはするが、読み書きは怪しい。「わ」と「れ」、「あ」と「お」の区別など、微妙。

ちなみに中国語は、ニーハオ・シェイシェイレベルにつき、実用性は皆無。

この先1~2年は香港の学校に通うことになりそうだが、その後は日本に戻る可能性あり。

というわけで、今回はどうすれば日本人の子供が日本でバイリンガルに育つのか考えてみる。
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幼少時に覚えた英語は、速攻で忘れる

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私の周囲には、一足先に日本に帰国済のファミリーが何組かいる。

そういった方々はそろってこういう。

うちの子、日本に帰った途端に英語を忘れた

これらのご家庭のお子さんは、たいてい幼稚園~小学校低学年の子である。

そこで、日本における帰国子女の実情を探るべくデータを漁ってみたところ、どうやら小学生がボリュームゾーンの模様。

kikoku

出所:総務省統計局 学校基本調査報告書 年刊(平成27年データ)

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ただ、これは単に小学生の絶対数が多いからな気もする。

事実、全児童数に占める帰国子女の割合でみてみると、小中高の各セグメントで0.07%~0.11%と、そこまで大きな開きはない。というか0.1%しかいないのか、帰国生。

ともあれ「日本の帰国子女には小学生が多い」という点は事実のようだ。

なお、上で示した「小学生の帰国子女」(7,300人)の内訳は、以下。

H.27年度に帰国した小学生のうち、約半数が3~5年生だったらしい。

kikoku-elementary

出所:前出のデータに同じ

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なおこのデータには、非英語圏からの帰国子女も含まれていることに留意したい。「世界各地から日本に戻ってきた子女の数」である。

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帰国生=英語しゃべれる人、ではない

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うちの娘もおそらく小学2~3年生くらいで日本へ帰国する見込み。

よって、先のデータで見た通り「帰国子女の王道」まっしぐらな感じである。

時折「帰国子女なら、英語有利だろうね~」みたいなことを無邪気に言われることもあるが、正直、「そんなバカな…」という心境である。

英語だろうが日本語だろうが、小学生の語学レベルは非常に限られている。

しかも彼ら/彼女らの外語語能力は「帰国した瞬間がMAXの状態」であり、特段の手当てをしない限りは、アッという間に振り出し近くまで戻る。

私が過去に通っていた中高は、帰国生の受け入れに割と積極的な私立の中高一貫校だったこともあり、帰国生という存在が身近な環境だった。

その中には「高校生で国連英検 特A級取りました♡」みたいな突き抜けた人物もいたが、そういった特殊な例をのぞけば、当時、社会人として通用するレベルの英語力を備えていた帰国生は多くない印象である。(彼らの大半は小学生の時に日本に帰ってきているので、至極当たり前な話だ。)

そんなわけで、小学生のうちに帰国するであろう我が家の娘は、長い目でみれば普通に日本で育ってきた子女と英語力の点では大差ないわけで。

将来の英語教育について、親の私が真面目に考えてやらねばならない、と感じる今日この頃である。
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日本人が日本でバイリンガルになる方法

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前置きが長くなったが。

以下、私が思う「日本人が日本でバイリンガルになる方法」について書いてみる。

私は中学・高校生の子を持つ親ではないので、そのあたりの年齢の子ども達に関しては、私自身の過去の英語学習体験と、それに基づく「私だったら自分の子供にこうする」という話なので悪しからず。

ご意見などあれば、後学のためにも是非頂戴したい。
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幼児期(0~5歳)

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私は、この年齢の子供に、敢えて日本で英語を学ばせる必要は無いと思う。

英語は日常的に使わないと覚えない。絶対に覚えない。

ましてや、日々大量の目新しい情報が脳に流れ込んでくる幼児期に週1~2回英語を学ばせたとしても、親の満足感以外にUPするものはない気がする。

ちなみに、うちの娘の場合、いきなりインターにぶちこむのはさすがに酷かなと思い、香港に来た直後に英会話学校に通わせてみた。そして、1カ月ほどで辞めた。理由は上記のとおり。

英会話をやらせるぐらいであれば、その分のお金でディズニーランドの年間パスを買って遊び倒すほうが、親にとっても子にとっても遥かに良い思い出になる気がする。

なのでこの時期は、ひとまず英語のことなど忘れて、100%日本語で教育したほうがよい。

日本語を使って、たくさん遊んであげよう。

子供は遊びを通じて物凄い量の言葉を覚える。

そのような時期に、必死こいて第二言語を差し込んだところで、労多くしてなんとやら、だ。

ただ、それでも敢えて何かやりたいのであれば、以下の2点。

✅ 就寝前の「読み聞かせ本」の中に、英語の絵本をまぎれこませる

✅ タブレット等でYouTubeを見せる際は、英語のアニメを見せる

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子どもはタブレット大好き。少し目を離すとYouTubeで「クレヨンしんちゃん」「Kan&Aki’sチャンネル」「せんももあいチャンネル」とか見始める。

それらを「Peppa Pig」「Ben & Holly’s little kingdom」「My little pony」とかに変える。

すると、当然こどもの意識の大半は映像に集中するのだが、ちょいちょい登場する英語のフレーズが耳に慣れてくる。

「I told you!!(言ったじゃん)」「That’s not fair(そんなのずるいよ~)」「It’s my turn!(僕の番だよ!)」的な、いわゆるサバイバル・イングリッシュを断片的にでも覚えるようになる。

今ある生活の形は大きく変えず、自然な形で英語に触れさせる

この時期は、英語のためだけに時間やお金を使う必要性は感じない。まずはこんなもんで十分かと。

5歳で「I have a pen, I have an apple」とか言えれば、それはもう村人全員で赤飯炊いて祝うレベルだと思います。

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小~中学生(6~12歳)

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昨今、日本では「小学校での英語必修化」が進行中。

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私も、このぐらいの年齢からであれば、子どもの英語に投資し始めるのもアリかなと考える。

真っ先に思いつくのは、日本にあるインターへの入学。
有名どころだと、アメリカン・インター、横浜、西町、聖心、清泉あたりか。

ただ言わずもがな、学費がイイ感じに、高い。(目安:200万円/年~)

また、インターにはお金以外のハードルもある。

国籍問題、そして、認可問題

まず国籍に関して。純日本人の入学優先順位は、通常、最後尾。
外国人駐在員や外国人夫婦(つまり国籍が外×外の組み合わせ)の子供がカースト最上位。
次に、国際結婚カップル(外×日)が来て、最後に日×日の子供。

というわけで、帰国生であろうとなかろうと、100%大和魂なこどもは、後発スタートである。

そして認可問題。

通常、インターは日本の文科省が認める義務教育に該当しないため、インターの小学校卒→公立の中学へ入学ができない。(つまり、インターを卒業しても、日本の小学校を卒業したことにはならない。この辺りは各インターに個別に確認する等したほうがよい。)

そこで、地元の小学校に籍だけ置きつつも、そこへは「不登校」という形にして、実際はインターへ通う。そんな感じの変化球を投げる親も少なくない。(理解のある小学校であれば、インターへの通学実績を加味して卒業証書や成績表を作ってくれるので、結果、インター小学校→公立中学への進学が可能な状態になる。)

というわけで、相当なお金と労力がかかる。

インターについて興味がある方は、以下のブログなどが参考になる。

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ことほどさようにインターのハードルが中々に高いので、他のサービス等に活路を見いだせないか考えてみる。

わたしは、自身がオンライン英会話ユーザなので、子供にもこれを勧めたいと思う。

私がこれまでにオンライン英会話の講師の方々から個別にヒアリングした結果からは、昨今、かなりの数の小中学生がオンライン英会話をやっているとのこと。

とある講師の方は、1日に10数人にレッスンを行い、うち半数が中学生以下だった日もある、と。

他の講師の方も「最近、小中学生、多いね~」と言っているので、きっとそのような流れにあるのだろう。

ちなみに、私が初めてその話を聞いた時、

え?小学生が相手で、レッスンになるの?しかもSkype越しでしょ?

と思った。

ただ、その歳でオンライン英会話をやろうとする子は、かなり真剣なようで、多くの子が真面目に受講しているらしい。

オンライン英会話サービスを提供する側も、このような「低年齢化」の波に応じるべく趣向を凝らした教材開発、講師育成をしている模様。

この時期からの毎日の積み重ねが、徐々にではあるが、英語ができる子とできない子の差を生み出すのだと思う。

結局、語学習得は筋トレの一種なので、やれば伸びるし、やらなければ伸びない

それで、この時期に大事なのは、どうやったら子供が「やらない」→「やる」になるのか、という点。

さらに言うと「子供に『やらせる』」のではなく、「子供が『やりたい』」と思えるよう、上手に誘導してあげる必要がある。

yaruyaranai

各家庭で方針が異なると思うので、具体的なやり方についてここでは言及しないが、入り口部分は「モノでつる」とかでも良いと思う。

私は子供の頃、ちょっとした夜更かしBOYだったため、母から、

「この先一カ月間、夜8時前に寝たら新しいおもちゃを買ってあげよう」

みたいな提案をされた。そこからは、毎晩ウサイン・ボルトもひれ伏すくらいの速さでベッドにダッシュしていたことは言うまでもない。

まぁ、えてして撒き餌とはそんな感じであろう。

そこから先、どう定着させるかは、子どもの様子を見つつ一緒に考えてあげたいところ。

なかには、こんなツワモノ親子もいらっしゃるようだ。

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再三になるが、語学は毎日の積み重ねに他ならないので「地道に英語学習を続けられる環境に、こどもを誘導できるか」が重要。

で、ツールや情報に溢れている現代社会においては、

  • そのあたりを親が上手に取捨選択したうえで
  • こどものやる気スイッチを押してあげる

この二点が「日本において、日本人のこどもをバイリンガルに育てる」ための要諦なように思う。
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高校生~大学生(16歳以上)

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1.ボーディング・スクール(寄宿学校)

一番手っ取り早いのは、ボーディング・スクール(寄宿学校)に送りこむこと。

ちなみに一昔前の私は「ボーディング・スクール?なにそれスノボ選手養成所?」ぐらいの理解でしたが、それはさておき。

私のビジネス・スクール時代の友人( ノン・ネイティブ)で、英語がとにかく流暢な人たちは圧倒的にこの「ボーディング・スクールあがり」のパターンが多い。

彼らを見ていると「ボーディング・スクールという魔法の箱に入れば、こどもが英語ペラペラになって帰ってくるのねスゴーイ」という錯覚に陥る。

サトウのごはん並みにお手軽簡単な解決策に見えるボーディング・スクールだが、この選択肢を取れる家庭は非常に限られてくる。

みなさんも「ボーディングスクール 費用」とかでググれば、おそらく光の速さでパソコンに正拳突きを叩き込む結果になるであろう。

それに、ブログのタイトルに「日本で子供をバイリンガルに育てる方法」と書いておきながら「海外のボーディングスクールへどうぞ」とか言うのはKYな気がするので「あぁ。世界にはそういうご家庭もあるのね」程度で。私も、宝くじにあたったらこの案を前向きに検討しようと思う。

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2.留学(一年間)

ボーディング・スクールはやり過ぎだとしても、一年間の留学であれば現実的だと思う。

子どもの高校に交換留学の制度があれば、それに乗っかるもよし。

そのような制度が無ければ、公益財団法人AFSなど、留学斡旋センターをあたってみる。

「高校生 留学」とかでググれば、山ほど出てくる。

一年間、200万くらいで、ホームステイしながら現地の学校に通わせることができる。

また、世の中には私たちが聞いたこともないような「奨学金制度」が山のようにあるので、それらを上手く活用するのも一つの手。条件を満たすと、100万円くらいサポートしてもらえたりする。

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このあたりの話は、

「本当に子供がそうしたいと思っているのか?」

「単に自分(親)が、子を行かせたがってるだけではないか?」

という感じで自問しつつ、親子二人三脚で慎重に考えたい。

もし、子どもが真剣に考えているのであれば、次に、経済的なハードルをどのようにして下げるかなどを考えつつ、実現に向けて手助けしてあげるのが親の役目かなと思う。

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3.ひたすら日本でがんばる

わたし自身はこのパターン。30歳になるまで留学とは無縁だった。

それでも、高一で英検準一級、社会人3年目でTOEIC900弱くらいにはなった。

しかし、しゃべれはしなかった。

というわけで、現在進行形で必死コキ磨呂なわけである。

わたしが高校生の当時、オンライン英会話やYouTubeというものは影も形もなく、携帯の着メロが三和音になったことに歓喜していた時代。リスニング教材と言えばNHK基礎英語くらいなものである。

一方、今は、SkypeやYouTubeが全盛の時代。学ぶためのツールには事欠かない。

先日も、東京大学が新たな無料英語学習サービスをローンチしたらしい。

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これらのツールを上手に活用すれば、結構イイ線行くと思う。

また、手前味噌であれだが、私が過去に書いた記事を参考に、お子さんとご一緒に「日本での英語の学び方」を考えて頂ければな、と思う。

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おわりに:芦田愛菜ちゃん、女子学院合格おめでとう!

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